冬の味覚の真打!
鮮度をそのままに閉じ込めた
とらふぐの白子

美味しい食材が出揃う秋〜冬。大間まぐろ・寒ぶり・ズワイガニ…等々。
その中でも乳白色に妖しく輝く珍味の最高峰と言っても過言ではない食材、それがとらふぐの白子です。当店でも生の白子を販売しておりますが往々にして1・2月が一番その取扱量も多く質も良いです。出始めの白子は…まだ赤色が強く水っぽい。そして何よりも小さい!これを書いている11月末現在で売り場に並ぶ白子は大きい物で親指大程の大きさ。
ならば産地に、そして冷凍なら…!と一抹の想いをかけて探し、見つけました。長崎県産 冷凍の養殖とらふぐ白子です。
ふぐの匠。
福岡県まるごう商店が
原料選別しました。


長崎県産の養殖とらふぐが活の状態で毎日搬入され製品を加工している福岡県の㈲まるごう商店。その工場で活のとらふぐが鮮度を保たれたまま身欠きにされる段階で白子を選っています。白子は大体5-8個で300gになる様に袋詰めされ、順次リキッド凍結器で瞬間凍結されます。
職人が活のとらふぐをあっと言う間に身欠きに一瞬で剥く手筈は、まさに職人技。驚くほどのスピードと技、そして鮮度をそのままに閉じ込める冷凍機のおかげでこの白子は詰められています。
「基本うちは身の方を製品にして売るからね。白子は副産物だから…出た分だけ地元の百貨店とか近所の飲食店に売ったりするんだよ。ちょうどこの原料どうしようかって考えてた所だから良かったよ」とまるごう商店の加地部長が語って下さいました。
22年1月〜22年2月までに
採取された白子です。


産卵期前のこの期間に採取される白子はぱんっぱんに詰まっており水っぽさは皆無。濃厚すぎる程濃厚です。その期間に取れる物だけを商品化しております。幅がありますが、1玉の大きさは大体60〜30g(この数値よりも大きい・小さい白子が入る場合もございます)。あまり大きすぎてもご家庭で使い辛いので一番使い勝手が良い大きさだと断言できます。また、とらふぐの白子は大きい=美味しいという物でもございません。
皮がしっかりとして身に張りがあり、ずっしりと存在感のある白子を選りすぐってお届け致します。
究極の美味をいざ実食!
どう食す?

焼きの調味料は塩だけ。さっと目線の高さから一振りです。
可能であれば炭火と七輪をご用意下さい。なくてもアルミホイルの上に乗せてオーブントースターか魚焼きグリルでじっくり焼いても大丈夫です。薄く脂をホイルに塗る事と、小まめに白子をひっくり返す手間が生じますが、白子の美味さを思えばこの一手間ですら愛おしくなるはず。
パリッと焼けた皮目の美味さは他に喩え様がないほどの至極の美味さです。


鰹節で取った一番出汁に白子を投入して鍋でも。しっかりと加熱すると中身が溶けだします。さながら超特濃なクリームソースです。
鍋の〆は雑炊でも雑煮でも。出汁に溶けだした白子を一滴たりとも残したくなくなるはず。
冷蔵庫でじっくりと
解凍なさって下さい。

冷蔵庫で一晩ゆっくりと解凍なさって下さい。凍結方法が非常に良いのでドリップらしいドリップはほぼ気にならないでしょう。調理に入る前に優しくキッチンペーパー等で表面の水分を拭いてあげる事、白子の芯までしっかりと解凍してあげる事(これは持って硬さを感じ無くなればOKです)が大切なポイントです。
師走のご馳走にはまず並べられないとらふぐの白子。邪道に聞こえるかもしれませんが、それを可能にするのはこの卓越した冷凍技術とまるごう商店の原料選別があってこそです。
300g、意外と量がある様に感じられますが実際調理すると…取り合いになるかもしれません。(実際本商品撮影時、私含め3人で取り合いしました。)
古くは中国で古代四大美女の「西施乳」に喩えられたとらふぐの白子。
その美味さに骨抜きにされる事必至です。
文章: ㈱ 食文化 新井 圭