これが本来のコシヒカリ
有機栽培
原種コシヒカリ(従来型)
(株)コロナアグリが新潟県で
心を込めて育てました
ごはんソムリエ®の八尾です。
日本のお米の中で最も知名度がある品種といえばコシヒカリと言っていいでしょう。
しかし本当のコシヒカリは今や希少になっていて、出回っているのは品種改良されたものが中心です。
全体の1割にも満たないと言われる希少な原種「従来型コシヒカリ」。今回、特に美味しかったこちらのお米をご紹介します。
舌にのせた瞬間に甘さが伝わり優しい香りが広がります。冷めても美味しくもちもちとして食感も抜群。
株式会社コロナアグリが作る『有機栽培 従来型コシヒカリ』です。
そもそもコシヒカリとは
どんなお米なのか?
農林22号×農林1号(日本で最初に登録番号がついた記念すべき水稲品種)という2品種から1944年(昭和19年)に新潟県で生まれたコシヒカリ。当時第二次世界大戦真っただ中で様々な経緯から一時開発が中断され、福井での試験栽培を経て新潟県の奨励品種となったのはそれから12年後の1956年でした。
その甘さ、もちもちとした粘りでお米の概念を変えるほどの人気品種となり、1970年代には全国で作付面積トップとなりました。
また90年代の米の流通自由化に伴いブランド米ブームが到来。「新潟県産コシヒカリ」は特に人気のお米となり中でも「魚沼産コシヒカリ」のような地域ブランドも生まれ、現在日本全国で進むブランド米開発競争につながるのです。
そんな歴史あるコシヒカリですが栽培が広がるにつれ、稲が壊死してしまう「いもち病」への弱さ、風や雨で倒れてしまう倒伏性の高さが問題となりました。
そこでコシヒカリにさらに掛け合わせて様々な病気や障害へ耐性を持たせた米が誕生したのです。それがコシヒカリBLと呼ばれる系統です。
原種コシヒカリは
今や1割未満と言われます
コシヒカリBLとは「いもち病抵抗性系統」 Blast resistance Linesの頭文字をとったもので、他の様々なお米との掛け合わせにより病気・倒伏への耐性などを獲得しました。
系統的にはコシヒカリの子供に当たるものの、品種特性が同一であり美味しさは変わらないことから「コシヒカリ」として流通しており、売り場で見分けることはできません。
育てやすいため生産者に好まれ、新潟県で栽培されるコシヒカリの9割以上がコシヒカリBLだと言われています。(農林水産省資料:イネいもち病に強いコシヒカリのマルチラインの開発と普及 より)
さらに日本穀物検定協会が発表する「食味ランキング」において最高評価 特Aを獲得するコシヒカリもBL系統であり、“美味しさは変わらない”というのは広義には本当なのだと思います。
しかし、私は従来型コシヒカリを食べて「これほど美味い米はなかなか無い…」そう感じました。やはり《別物である》と考えております。こだわればそれだけ応えてくれるのが従来型コシヒカリなのかもしれません。
食べればきっと、伝わると思っています。
健康と安心安全を考えた、
こだわりのお米です
パッケージに踊る「コロナ米」の文字。
石油ファンヒーターで日本トップクラスの販売数を誇る株式会社コロナの関連会社「株式会社コロナアグリ」が作ります。
平成22年に「循環型農業で安全安心で新鮮な農産物提供を目指す」ことを目標に設立されました。
「健康のもとは健全な食から」という強い思いから主食である米作りを実践。
農薬不使用もしくは農薬の使用を最小限に抑えた米作りに取り組んでいます。
従来型コシヒカリで
「JAS有機認証」を取得
いもち病に弱く倒伏性の高い原種コシヒカリですが、土づくりにこだわった農法により、草丈を低く茎を太く健康に育てることで有機栽培を実現しました。
ミネラルと発酵微生物の力で土壌の力を引き出し、化学肥料は一切使用せず有機肥料をしっかり施します。 今回お届けするお米も、農薬・除草剤は一切使用せず、草刈は手作業。
非常に手間暇のかかる栽培ですが、こうして収穫に至った原種コシヒカリは驚くほどの美味しさに成熟し、さらに厳しい基準をクリアし「JAS有機」にも認証されました。
大変難しい品種をよくぞ…素晴らしい情熱です。
冷たい湧水が稲を
より研ぎ澄まします
新潟県三条市下田地区の環境も米作りに一役買います。 「下田の名水」という冷たい湧水で育てることで、じっくりゆっくりと成熟します。 この時間をかける栽培が足腰の強い健康な稲を生む秘訣です。
かつてない猛暑の中で
高品質に仕上がっています
令和五年度(2023年度)は、かつてない猛暑が新潟県を襲いました。高温障害により例年70%とも言われる一等米の比率が1%台という報道もあります。そんな中で、暑さに弱いと言われる従来型コシヒカリを、コロナアグリでは生産者の情熱と技術、さらに山間部の気候と冷たい湧水の恩恵を十二分に生かし一等米に仕上げました。
美しく美味しい、新潟県産 有機栽培 従来型コシヒカリ、これほどのお米は今年なかなかございません。
ぜひ召し上がって下さい。
(文:ごはんソムリエ 八尾昌輝、
写真:八木澤芳彦/
(株)コロナアグリ提供)