年間流通量の1%未満。
鮮度抜群の生鯨肉をお届け!
無凍結のニタリ鯨
赤肉と霜降り尾肉

9月4日の「くじらの日」を記念して豊洲にニタリ鯨が生で上場します。
日本で唯一の母船式捕鯨を行う「共同船舶」と、豊洲市場の水産仲卸の「東京海洋資源研究所」の協力のもと、氷温で1週間ほど寝かせながら船で運び、豊洲に上場させる無凍結のニタリ鯨、赤肉と尾肉をセットでお届けします。
年に一度、「くじらの日」にあわせてご案内する特別企画!
無凍結品は年間流通量の1%以下と大変希少です。
赤肉と尾肉をセットでお届けします。赤身は筋が少なく旨みの強い部位です。尾肉は言うなれば大トロ。霜が降り、高値で取引される希少部位です。
大きいもので体長15m、
体重20t以上にもなるニタリ鯨

ニタリ鯨はミンク鯨、イワシ鯨と並び近海で獲れる鯨です。主に熱帯域から温帯域にかけ生息していますが、夏が近づくと、餌を求めて日本の海に回遊してくると見られています。光が届く水深200mまでの海を泳ぎ、イワシやオキアミを食べ、寿命約60年を生きます。
海から食卓に届くまで

共同船舶が行う捕鯨方法は、捕獲するキャッチャーボート(捕鯨船)と鯨を解体・加工する母船(日新丸)が船団を組む「母船式捕鯨」です。 通常は母船で解体し冷凍処理されるため、今回のように無凍結で流通することは滅多にありません。ここではニタリ鯨の探鯨から冷凍までの一連の流れを紹介します。
― 鯨肉の食べ方 ―
【赤肉(赤身)】
背中やお腹部分の
脂肪の少ない部位

ユッケ
・繊維に沿って5mm厚さ程度の細切りにします。
・醤油又は塩、酒、ごま油に、お好みでにんにくやコチュジャンを加えたタレに漬け、20〜30分冷蔵庫で寝かせます。
・器に盛り、卵黄を落として胡麻や葱をかけてお召し上がりください。

ステーキ
・ブロックの状態で、食感を柔らかくするために切り込みを入れます。
・酒と醤油をあわせたタレに20〜30分漬け込みます。
・油をひいたフライパンやプレートでサッと焼けば、レアステーキをお楽しみになれます。
※焼き過ぎは固くなる原因となりますので注意して下さい。
その他:刺身・鯨カツ・生姜焼き
【尾肉(尾の身)】
背中の尻尾の部位

刺身
・繊維に逆らい、好みの厚さに切りつけ、器に盛りつけます。
・醤油、塩、もしくは醤油・酒・みりんをあわせた漬け醤油でいただくのもお勧めです。
・生姜、山葵、にんにくなどお好みの薬味とあわせてどうぞ。
赤肉との食べ比べは是非お試しください。

ロースト
・長葱、セロリ、玉葱、人参をスライスし、にんにく、バターとともにしんなりするまで炒める。
・別のフライパンで予め常温に戻しておいた尾肉の表面に焼き色を付ける。
・尾肉と野菜を耐熱袋に入れ、65℃のお湯で7分間湯せんする。
・湯せんした尾肉をフライパンで再度表面のみ焼き、スライスする。
・野菜は水で煮て、ハンドミキサーでペースト状にし、赤ワイン、醤油、バターを入れて煮詰め、ソースに仕立てる。
・スライスした尾肉にソースをあわせてお召し上がりください。
その他:握り・カルパッチョ・串焼き
「く(9月)じ(4日)らの日」に鯨を食べよう!

9月4日「くじらの日」は、鯨と日本人の共生を考える日として制定されました。
鯨は春〜夏の間は冷たい海域(餌場)、秋〜冬の間は暖かい海域(繁殖場)へ移動し、数千kmにも及ぶ長距離を回遊します。子育て時はほとんど餌を食べず、睡眠もとりません。
鯨肉に含まれる栄養素「バレニン」や、EPA,DHAなどのn-3系多価不飽和脂肪酸を多く含みます。高たんぱく、低脂肪、鉄分豊富とあって、健康面においても魅力的な食材です。
生の鯨肉を食す機会は限定されています。疲れ知らずの鯨のパワーにあやかり、おいしくいただきましょう。
食文化 田賀