魚力 若うなぎの蒲焼

稚魚の池入れから1年以内に生育したうなぎは、身質も骨も柔らかく、フワッととろけるような食感を楽しむことが出来ます。
通常1年以上かけるうなぎ養殖において、短期間で生育するのには個体差がありました。
こういったうなぎには希少価値がある反面、非常に柔らかいので加工が難しく、腕のあるうなぎ屋御用達の素材でした。
そんなうなぎを、最新の養殖技術で衛生的に健康にかつ計画的に育て上げ、さらにこだわりの焼きの技術で驚くほど柔らかく、そしておいしく仕上げた、＜魚力＞がイチオシする逸品『若うなぎの蒲焼』をご紹介。

温暖で自然豊かな、日本一のうなぎ生産量を誇る鹿児島県。
『若うなぎ』はその鹿児島県大隅半島のシラス台地が広がる、ミネラルを多く含んだ地下水が豊富な、うなぎ養殖に適した環境下で育まれています。

直径6m、深さ1.2mの最新鋭の閉鎖循環タンク100基を擁する＜西日本養鰻＞。
水質や水温、溶存酸素などの既存の管理項目に独自の項目を加えて、最新の科学的な知見と日々うなぎの健康状態を目視で確認し、小さな変化を見逃さない熟練のうなぎ職人の経験を掛け合わせることで、うなぎにとって最適な環境を整えます。

その結果、完全無投薬ながら病気になりにくく健康で、かつ成長の早いので柔らかい身を備えた安心・安全な美味しいうなぎを年間300万尾も育てあげています。

しかも、最先端の技術によって地下水資源の循環が効率的に行われているので、飼育時に汲み上げる地下水の量は従来の方法の約30%に抑えることにも成功しています。

＜西日本養鰻＞ではうなぎの成長に合わせて独自の練り餌とEP飼料（写真：左上）を使い分け。
「飼料会社と何度にも及ぶサンプリングと分析を繰り返し、ビタミン等の不足しがちな栄養分を多く含むように調整したりと、日々のうなぎの成長を見ながら調整しています。まだまだ毎日が改善の日々です。」と語るのは生産部長の窪田さん。

さらに「うなぎは地域によって焼き方や味の好みが異なるので、脂乗りを地域によって分けています。例えば、三河地区のお客さんには26%、京都のお客さんには22%とか。」
飼料も脂肪分によって数種類に分けられ、目指したい脂肪分になるよう与え分けられているというこだわり様。

もちろん、味わいに大きな影響を与えています。
独自のEP飼料で育った『若うなぎ』は通常の養殖うなぎと比べると、有機アミノ酸の含有量が約10%程も多くなっているため、旨味・甘みをより感じることができます。

最先端の技術とこれらの専用飼料によって、うなぎが健康に通常より早く育つため、とても柔らかい身質と良質な霜降りを蓄えたうなぎに仕上がります。

また昨今、うなぎの産地偽装が話題になることもありますが、こちらでは、シラスウナギ指定業者／飼料／養殖飼育層／養殖期間などのトレースが追えるようになっている徹底した管理により、他社ではなかなか真似し難いレベルの安心・安全を担保しているところがすごいの一言。

＜魚力＞は、こういった次世代の養鰻場の道筋を占めている＜西日本養鰻＞の活動に賛同し、養鰻場の稼働当時から『若うなぎ』を取り扱っており、＜魚力＞を代表する人気商品の一つでもあります。

成長したうなぎは、丁寧に一尾ずつチェックされ、選別機によってサイズ別に仕分けられます。
立て場でバケツに入れられたうなぎはきれいな地下水の中で、泥吐きを行います。
水がきれいな場所だからこそ、うなぎの臭みがない良質な蒲焼が出来るのです。
こうして活きたまま加工場に納品されたうなぎは職人の手で素早く捌かれます。
まだ歴が浅い方と熟練の職人では捌くスピードが段違い！目を見張る速さでポンポン捌きます。

捌かれたうなぎは丁寧にベルトコンベアーに並べられて、白焼きと蒸しの工程に向かいます。
両面を焼き上げて余分な脂を落とし、脂の乗った白焼きは蒸し器に数十分入り、ふんわり柔らかく蒸し上げます。

特製のタレをつけて、焼くこと計4回、焼いたことで出る香ばしさとタレの香りに食欲が否が応でもそそられます。
焼き終わったと同時に、鮮度と旨み、風味を閉じ込めるよう瞬間冷凍の工程へ、ものの数分で一気に冷凍されます。

こうして出来上がった『若うなぎの蒲焼』は、身はふっくらとして柔らかく、口に入れたときにトロっと脂が溶け、嚙み締めた時に強い旨みを感じることが出来ます。

非常に柔らかいので、うなぎの骨が気になる方や、お子様やご高齢の方にもストレスなくうなぎの美味しさを楽んでいただけるのも嬉しいポイント。
皮目がブリっとした感じがお好きでない方にもおススメ。

うなぎに一家言ある方にも、新しいうなぎの世界を教えてくれるそんな一品だと思います。

是非、うなぎ専門店でも、他のうなぎでも味わうことの出来ない『若うなぎ』ならではの食感と味わいを体感ください。